今回は、ビワ葉療法の中でももっとも簡単にできる方法をお伝えしたいと思います。
ビワ葉を直接患部に貼る方法
①緑の濃いビワの葉を用意し、タワシで洗った後水気をよくふき取ります。
②ビワの葉より大きめのラップを用意し、その上に葉を置いて、テープなどで固定します。葉の表側(濃い色)を皮膚にあてるようにします。
③ラップの上から三角巾や包帯などで固定します。
ラップをすることにより乾燥を防ぎますので、長時間の使用が可能になります。
体温によってビワの葉が温められると、ビワの葉に含まれている薬効成分が皮膚から浸透し、神経痛、腰痛、内臓などの痛みや火傷に効果があるそうです「1」。
万病の薬効とされるビワの葉にはどんな成分が含まれているのか・・・?と思い色々調べてみました。
ビワの葉に含まれる薬効成分とは
葉は琵琶葉とよばれる生薬で「大薬王樹」と呼ばれ、江戸時代より民間療薬として親しまれているようです「2」。
葉には、収斂作用があるタンニンのほか、鎮咳作用があるアミグダリンなどを多く含みます「1」「2」。その他(薬学博士刈米達夫・木村雄四郎共著)によるとビワの葉の成分はブドウ糖・ショ糖・果糖・マルトース・でんぷん・デキストリン・酒石酸・クエン酸・リンゴ酸・サポニンなどが含まれているそうです「1」。
なかでも、アミグダリンという物質が中心となり、ビワの葉はあらゆる病気の原因となる汚れた酸性血液を健康体に必要な弱アルカリ性の血液に浄化する働きがあるとされています「1」。ただし、アミグダリンは胃腸で分解されると猛毒である青酸を発生するため、葉や種などにアミグダリンが多く含まれる部位を経口摂取する際は、取り扱いを間違えると健康を害し、最悪の場合は命を落とす危険性があるとされています。長期保存をすることにより無害になるとされています→詳しくはアミグダリンを参照してください。
ビワの種子の粉末は食べないようにしましょう
ビワなどの種子(たね)や未熟な果実には、天然の有害物質が含まれています。平成29年、ビワの種子を粉末にした食品から、天然の有害物質(シアン化合物)が高い濃度で検出され、製品が回収される事案が複数ありました。ビワの種子が健康に良いという噂(うわさ)を信用して、シアン化合物を高濃度に含む食品を多量に摂取すると、健康を害する場合があります。個別の食品のシアン化合物濃度については、製造元にお問い合わせください。
熟した果肉は、安全に食べることができます。種子を単純に乾燥・粉末にしたような食品では、シアン化合物はほとんど分解せずに残っている可能性があります。出典:農林水産省
アミグダリンのまとめ
ウメ・アンズ・モモ・ビワなどのバラ科植物の未成熟な果実や種子、葉などに含まれ、加水分解されるとシアン化水素を発生します。
- 未熟な果実は経口摂取しない
- 経口摂取する場合ビワ酒などは、長期保存で無害にしてから
- アミグダリンを含む食品あるいは、それを加工した食品の大量摂取をしない。例:(未成熟なウメで100〜300個ほど)
参考文献
「1」神谷富雄「ビワの葉療法のすべて 難病を癒す医者いらずの家庭療法」池田書店 1997年10月25日 102頁 ISBN4-262-12810-5
「2」田中孝治「効きめと使い方がひと目でわかる 薬草健康法」 講談社1995年2月15日 158頁 ISBN 4-06-195372-9
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